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令和5年度 第32回「栃木の自然と生活」結果

 2023年4月23日(日) 令和5年度 第32回「栃木の自然と生活」が栃木県文化会館3階第一会議室にて開かれました。 県内8支部及び個人会員からの応募総数50名、約150点の中から金賞に輝いたのは福田英幸さん(那須支部)の作品「地像と老婆」でした。 おめでとうございます。

審査員の鈴木是清さんの総評及び上位10点の作品と講評を掲載いたします。

審査員: 関東本部委員 鈴木是清氏 

総評: オリジナリティが有りストーリーが有り、写っている映像にプラスアルファー、見えるもの写るのは当たり前、目に見えないもの五感を刺激し、どう表現するかだと思います。そういう作品を上位に選んでおります。全国の公募展レベルです。チャレンジをお薦めします。

今回、150点余りの作品が寄せられました。その中に一つとして同じ作品はない、当たり前の事ですが、言い換えれば150点の表現が有るという事です。でも、その中にどこかで見た事のある表現、有名撮影スポット、きれい、美しい、珍しい、面白い、アングル構図にとらわれ過ぎているもの、それはそれで押えておいてよいのですが、そこに、自分の意図主張入れたオリジナリティを加えて欲しい気がします。

組写真は、祭りなど多くありました。祭りの経過、場面のものだけじゃなく、歴史、伝統、人間味などを暗示させるものを加えて、ストーリー性を出して深みが欲しい気がします。

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金 賞 「地像と老婆」 福田 英幸(那須支部)

お話を聞くとお婆さんの日課らしい、散歩の途中に手を合せ一休み、いく年も続けられているという、嫁いできた頃から幾年ものの歳月が流れ、このお地蔵さんとお婆さんの深い心の通い合いが浮かび上がっていきます。お婆さんの人生の歩みが見えて来る様です。

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朝日新聞社賞 「飛び蹴り」 北向 誠(横川支部)

雉のテルトリーの争い? 何処の世界も生きる残る為には厳しいのですね。素晴らしい闘争シーンを見事なシャッターチャンスで、この迫力、日頃の観察力と瞬時の判断力で捉えているのは見事。長閑な田園風景の中、季節感も出ています。

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全日本写真連盟賞 「立ち話し」 小林トミ子(横川支部)

日、日常何処にでもある光景、よもや、作品に試用とは思わない様子を捉えている。そこがいい視点だと思います。背景に洗濯もの、軽自動車、4人の人物に猫、前ボケの雑草、画面構成がかみ合っている。ご近所さんらしい4人の仕草動作から、色んな世間の噂ばなしなど、岡目八目の話題がきこえてきそうです。本当の穏やかな平和な日常が表現されている様な気がします。

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銀賞 「至福の時」 大岡 博美(個人)

窓辺から柔らかい光が差し込み、一人暮らしなのでしょうか、お爺さんと同居しているネコちゃんとの絡み合いがホッコリした一時を捉えられています。高齢化、ペットブーム今の時代を表しています。

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銀賞 「祝・卒業」 渡部 久恵(横川支部)

コロナの中キャパスにも思うようにいけなかった激動の世代の卒業式、それぞれの想いの希望を持って新しい旅立ちの喜び不安が入り混じった心情的なものが表現されています。アングル、シチュエーションに工夫されて捉えられて努力の跡が見られます。

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銅賞 「際立つ朱色」 本田みち子(横川支部)

三枚共大胆な切り口でメリハリをつけ、自分の意図主張を見事に表現しています。なにを見せたいのか、心得ている作者なのだろう。トリミングをしてあるのだろう。3枚共画像の乱れが有る。そこの所が気になります。これだけの柄が創れるならシャープな切れ味柄が欲しいですね。もったいない気がします。その乱れも意図主張なのかもしれないが・・・。

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銅賞 「春を楽しむ」 北﨑 英信(サン支部)

桜木の木漏れ日の向こうに光を浴びた菜の花畑が広がり、そこへ誘われるように家族連れが春色の世界に吸い込まれてゆく、そんな穏やかな時間の空気感が伝わって来ます。

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銅賞 「笑顔も満開」 管野千代子(那須支部)

後期高齢者らしい、お二人、人生、色々あったけど、今が元気でいられるのは幸せの証、この表情、この笑顔、作者とのコミニューケーションも満開です。

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栃木県本部長賞 「朝のリバーサイド」 伊藤 辰明(那須支部)

朝の見事な光芒が幻想的なストーリーを浮かび上がらせています。脚色した様に女性が通り過ぎ。水面が光り、せせらぎの音が聞こえ、木々の葉が風にこすれる音、小鳥たちのさえずりや、野の花々達が花を添えている。マイナスイオン一杯の朝の爽やかな空気感を奏でています。

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栃木県本部委員長賞 「旅の終わりに」 黒崎 修一(烏山支部)

絵心のある構成とコキアの柔らかなグラディーションでデザイン的な要素もあり上品な仕上りですね。トンボ二匹も絶妙な配置で、見事な一瞬を捉えています。心地良い初秋の 雰囲気を醸し出しています。

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