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令和4年度 第28回「冬季合同例会」結果

2023年2月5日(日) 令和4年度 第28回「冬季合同例会」が栃木県文化会館3階第一会議室にて開かれました。 県内8支部及び個人会員からの応募総数69名185点の中から金賞に輝いたのは本田みち子さん(横川支部)の作品「影あそび」でした。 おめでとうございます。

審査員の田中容之さんの総評及び上位10点の作品と講評を掲載いたします。

審査員: 関東本部委員 田中容之氏 

総評:長引くコロナ禍で、生活のバランスが整わない一年でした。撮影に出掛ける事もままならない中にあって作品作りに苦労されたのではないかと察します。皆様それぞれの個性で撮られており、撮影技術はとても優れています。何を表現したいかを強調すれば更に良い作品となります。表現力の強い作品が上位を占めています。

 全体的に比較的近い場所で撮られた作品が目立ちました。遠くに行かなくても良い写真が撮れる事を実感されているのかと思います。同じ場所でも「朝 昼 夕」と、三つの顔を見せてくれます。

あまり頑張らずに、楽しんでください。

金 賞 「影あそび」 本田みち子(横川支部)

表現したい影を大胆に写し込んでいます。人物の顔を入れずに身体の一部だけにしたことで強いリズムを感じます。組立のバランスも素晴らしく高い感性です。画面の外へストーリーが膨らみます。

朝日新聞社賞 「深秋の存在」 長谷川静江(烏山支部)

意表を突く作品です。敷き詰められた木の葉の上に紳士の影を思い切って取り入れています。街灯に紅葉を添えたことで柔らかくしているカメラを持つ人など秋を楽しむ様子、深い秋の光景が表現されています。

全日本写真連盟賞 「家族」 管野千代子(那須支部)

成人式の日なのでしょう。幸せいっぱいのおばあちゃん、娘さんの成長に満足のお母さん大人の仲間入りに夢いっぱいのご本人、それぞれの思いが交錯しています家族の歴史と深い愛を感じます。

銀賞 「少女9才の夏」 柳澤サンティ(足利支部)

夏休みの家族旅行なのでしょう。一際は目立つ女の子、見つめる済んだ目両手を前で正しく組んでいます。礼儀正しい子なのでしょう。両親はスマホに夢中ですその対比が素晴らしい。静かな部屋の窓際にある干し物から楽しかった夏の思い出の余韻を感じます。窓から入る柔らかい光のモノトーンが旅先の雰囲気を醸しだしています。

銀賞 うんめえー」 野口佳津江(サン支部)

草を食べる羊の姿が不安定なので、とても面白いです。毛の色や足などが顔の表情を際立たせています美味しそうな口元が優しく感じます。

銅賞 「冬将軍来ないで!」 金成照子(個人)

晩秋の植物や昆虫の思いを人間に譬えた作品ですね。確かに言葉が話せたら、寒くならないでと言うかも知れません。傷ついた葉、虫は冬眠の準備をしているのでしょう。ホトトギスの花が明るさを醸しだしています。植物や虫の生命力を感じます。

銅賞 「晩秋の境内」 佐海忠夫(サン支部)

配色が素晴らしいです。静寂な雰囲気組立のバランスも良いです。奥の門に人物を配置して鼓動を感じさせるなど、繊細な心配りが優れています。

銅賞 「一番星」 金澤誠(サン支部)

人物が画面を締めています。手前の木目に、歩みの歴史を感じます。遠くに見える金星をタイトルにしたことで、心揺れる年ごろの女性が願い事をしていると感じ、胸が打たれました。

栃木県本部長賞 「尾瀬夏の詩」 相場光延(足利支部

空を丸ごと写し込んだような表現です。空気感も良く空の青さ、雲と浮き草のコラボレーションが絶妙です。奥の白樺を低く抑えたことで、遠近感がとても良く画面手前を暗くした事で水面が浮き上がって見えます。

栃木県本部委員長賞 「黄金の輝き」 大畑昭三郎(佐野支部)

優雅な白鳥とは違う幻想的な表現です。黄金色のしぶきにピントが合っていて臨場感が出ています。二羽のバランスも良くダイナミックなシーンを捉えています。

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